
精神病っていっぱいあるね。覚えきれないよ~

ねこちゃん。精神病と呼ぶ病気は精神疾患の中の一部だけよ
精神疾患には精神病とそれ以外がある
精神疾患すべてが精神病というわけではありません!
今回は精神病とはどんな病名か、精神病ではない精神疾患とは何かについて解説したいと思います。
精神病は統合失調症と双極性障害
精神病と言うのは、具体的な病名で言えば統合失調症と双極性障害(躁うつ病)です
広義では、脳の病気で発症する精神疾患なども、脳器質性精神病と呼ばれたりすることもありますが、
ここでは、統合失調症と双極性障害の二大精神病と精神病ではないそれ以外のメジャーな精神疾患の話をしていきます。
精神病と神経症
精神病じゃないのなら、統合失調症と双極性障害以外の精神疾患は病気じゃないのか?
と思う人もいるかもしれませんが、違います
精神病とは別の病気
例えば神経症
などです。
精神病と神経症の簡単な違いは
病識がない、自分が病気と自覚できないのが精神病
病識がある、自分で自分を病気と思ってるのが神経症
周囲の人々をも困らせるのが精神病
他人からは病気に見えないけど、本人は困っているのが神経症
簡単な違いとしてはこんな感じです。
神経症の具体的な病名と定義
神経症とは何かについては
精神科ポケット辞典 新訂版 弘文堂
より引用
精神障害の中で、原因として身体的病態がなく(非器質性)、心理・環境的な要因により発症し(心因性)、狭義の精神病とは区別され了解可能であって(非精神病性)、人格が保たれており、疎通性や病識があり、自覚的な不安、強迫、恐怖、心気的症状を主としており、治療によって軽快しやすい(一時的、可逆性の)ものを神経症(ノイローゼ)と呼んでいる。
簡単に言えば
脳や体の病気から発症したわけではなく
心の問題で
他人にもなんとなく理解できて
一見変な人には見えなくて
病気や症状について自覚していて
精神病ほど重くないもの
という感じです。
神経症の具体的な病名は
昔不安神経症
↓
現在のパニック障害などの不安障害
昔強迫神経症
↓
現在の強迫性障害
昔ヒステリー神経症
↓
現在の解離性障害、身体表現性障害
昔離人神経症
↓
現在の離人性障害
などがあります。
適応障害やPTSDや人格障害も神経症だ....というより、同じく精神病ではないということにはなります。
神経症という言葉は時代遅れ
精神病じゃなければ神経症。
昔はそれでもよかったのですが、今は神経症という言葉は使われません。
理由は定義できなくなってきたから。
かつて、神経症と呼ばれていた病気たちは、それぞれ違いがあり、心の問題だったはずだけど
なんか違うかもとわかってきたりしたので
今は、診断基準のカテゴリーを分けるものとして、神経症性障害群として、言葉が残っているだけです。
ですから、神経症という言葉で括ったり、呼んだりしなくていいのですが
少なくとも
精神疾患すべてを精神病と呼ぶのは間違い!
神経症でも無くなったからって精神病になったわけではありません
精神病ではないということ
今では精神病と神経症という分類は使われませんが
かつて神経症と呼ばれた病気など、今でも精神病扱いをされてない病気というのは
区別されるだけの違いは今でもあります。
障害年金、障害者手帳、入院、刑法について説明します。
障害年金
精神病レベルの状態で働けない人しか貰えないものなので、
神経症ではそもそも申請が通りません。
障害者手帳
手帳を取得することも出来なくはないですが、神経症なら、手帳の取得をするべきかは状態によりけり微妙なところです。
例えば、治療すれば短期間でよくなる事もありますし(手帳は初診から6ヶ月経たないと申請できません)
普通に仕事ができている人も多いので、障害者として固定されない方が良い(デメリットが少ない)ともいえます。
入院
神経症で入院する事も稀というほどでは無いですが、あまりないですね。あるとしても自分の意思で入院する任意入院が主でしょう。
刑法
精神疾患の人だと刑が減刑されたり免除になる条文が存在するというイメージを持っている人もいますが、そもそも、それは基本的に神経症などは対象ではありません。
精神病などが重度で、自分のしていることも理解できないようなレベルのごく一部の人だけが当てはまる条文になります。
まとめ
神経症の人にも重い状態の人もいますが、精神病と比べたら病気そのものは軽いという扱いをされていて
個人の性格によるところもあるので
医療の力だけでなく、本人の努力や環境なども
回復には重要になってきます
かつては
性格だから治らないと言われたり
心の問題だから効く薬は無いとも言われたりしていましたが
パニック障害や強迫性障害は薬物治療も効果がある病気と認められるようになってきており
(薬物治療以外の治療法もあります)
治る病気なのです。
性格の問題であっても、うまく付き合っていく道や方法もあります。
病気に埋もれる事なく、自分らしく生きていくことはできるのです。